年利とはとにかく情弱をむしばむものだと思う
本業で割合の計算について苦しむ生徒を見ていると、年利という概念は非常に世間一般の人たちを悩ますものだとふと気づきました。
今日はそんなお話。
割合の計算って苦手じゃありませんでした?
はい、僕は社会人になるまで非常に苦手でしたし、直感的に計算してと言われると全く手も足もでませんでした。
新卒で営業職について割合の計算に非常に深く携わるようになってから得意になったと言っても過言ではないです。
今の小学生・中学生に聞くと2割引きっていくらになる?という質問に対して答えが返ってきません。
値段を気にせず買っているのかと聞くと『はい!』と元気よく答えが返ってくるものです。(どこのブルジョアだよと突っ込むのがセオリーです)
特にゆとり世代の僕の過去を振り返ってみると顕著で、小学校でも割合の計算をとことんやった覚えがないんですよね。
消費税5%を覚えたのも、家の家族が金勘定にうるさかったことが原因です。(もともとが商人の家系です。)
でも周りには割合が溢れている
社会人になって思うことは、割合の計算って日常の隅々まであふれかえってるじゃないですか。
入社試験でもとことん聞かれたのを今でも覚えています。
特に僕たちにとって一番重要なお金をつかさどる金融関係は割合の宝庫です。
定期預金の年利がいくらで、ローンの金利がいくらでエトセトラ・・・
割合の計算ができないと非常に困りますよね。
でも深い所まで割合の計算ができる方って偏差値的に55くらいではないでしょうか。
平均的に働いている人の中で割合を扱うのは比較的大卒以上で、知的労働を行う人だと思います。
そうなってくると、新卒の中で上位20%くらいには入っている印象を受けます。(といってもかなりの人数がいますが)
なぜ世間は割合を使うのか
世間が割合を使う理由を主観的に考えてみたところ、数字を良く見せるトリックだということは常々感じています。
例えば、受験生の塾生が一人しかいなくても、その生徒が第一志望校に合格すれば合格率100%となります。
ついでに、累計で合格した高校・大学名を記載しておけば、非常に優れた塾のように『見えます』よね。
ではもっと身近な例で、半額セールの例を出すと、どんなに高いモノであってもお値打ち感でませんか?
そして元の価値についてあまり考えなくなります。
これって非常に危険なことですよね。極論になってしまいますが、割合の魅力度に惹かれてしまうと、支払う金額を忘れてつられてしまうことになります。
唐突に利息制限法の話になりますが、10万円未満の借金は年利20%以下で借りられます。
これが100万円以上になると15%以下でお金が借りられるんです!
となると、なんとなくお得感でてきませんか?
実際はどれぐらいの期間で返すかにもよりますが、1年後に一括で返すとすると、前者は約2万円、後者は15万円以上の利息を支払うことになります。
これで割合を計算できないとえらいことになることが分かったと思います。
割合の計算方法を簡単に
最後に割合の計算を小学生でも分かるように簡単に解説します。
公式を丸暗記でもいいので軽く覚えておきましょう。
割合=割合を求めたい量(小)÷全体の量(大)×100(割合を求めたい量が大きくなる場合もあります。)
そしてこれを具体的にした設問が以下の通りです。
10円は100円の何%ですか?
これを感覚的に10%とするのではなく、式に当てはめてみて下さい。
そうすると非常に楽に理解できると思います。
最後までご覧いただき誠にありがとうございました。